眠ると舌の奥(舌根)が喉を塞いでしまって呼吸できなくなる病気です。私たちは、本来、熟睡することで体を休ませたり、補修したりしているのですが、SASがある方は驚くほどの低酸素に晒されるために、全く休めない状況になります。そのため、高血圧、糖尿病などのいわゆる生活習慣病が進行します。
以下の様な症状は、SASのサインです。一つでも思い当たる方は、ご相談ください。
SASには画期的な『CPAP療法』がおすすめです。
夜間に呼吸が止まらなくなり熟睡できます。
日本人の三人に一人は高血圧症です。しかし、しっかり治療し良好な血圧が維持されている患者さんは10人に一人しかいないのが現状です。あなたの血圧は大丈夫ですか?思い当たる方はぜひご相談ください。
2019年の高血圧学会のガイドラインでは、家庭血圧は125mmHg/85mmHgまでが正常血圧とされています。130mmHgを超える血圧を放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの生活習慣病の発症リスクが上昇します。クリニックでは、生活習慣を見直していただき、必要であれば降圧薬を処方する事で、適正な血圧にコントロールします。
35歳を超えると、誰でも、ある程度の不整脈を発現する様になります。不整脈は心臓の電気系統の老化現象といえます。ただ、不整脈に気付く方は二人に一人です。また、ほとんどの不整脈は無害ですが、治療を必要とする不整脈も一割程度あります。以下に思い当たる方はご連絡下さい。
まず、HOLTER心電図で24時間の心電図記録を行い、どの様な不整脈が出ているのかを調べます。その上で、治療の必要性を考慮し、経過観察を行います。
心臓を養う『冠動脈』は、動脈硬化の好発部位で、血管の内腔が狭くなると、心臓の筋肉(心筋)に血流が足りなくなり、心臓が苦しくなります(狭心症)。放っておいて冠動脈が突然閉塞する事態になると、心臓は動けなくなり、胸痛、ショック、重篤不整脈が出現し、いわゆる心筋梗塞を引き起こします。こうなっては、緊急的なカテーテル治療を行わなければ、心臓の一部は壊死してしまい、心機能が損なわれます。狭心症のうちに、検査・治療を進めて、心筋梗塞を予防する事が重要です。以下に、思い当たる方は早めにご受診ください。
狭心症は心電図に鋭敏に変化が現れます。まず、HOLTER心電図を装着して、症状のあるときの心電図をチェックします。また、運動負荷心電図あるいは運動負荷心エコーを行うと、高い精度で狭心症を診断できます。必要がある方には、冠動脈CTをお勧めいたします。
様々の心疾患の結果、心臓のポンプ機能が破綻すると、以下に示す様な心不全症状が出現します。
まず、胸部写真、心電図、心エコーなどで、心機能を調べ、心不全の程度、原因を調べます。減塩を徹底し、血圧や脈を整えて、心臓の働きを改善させる薬を始めます。最近は、様々な心不全に有効な薬が開発されており、これらを必要に応じて使い分け、心不全のコントロールに努めます。必要な時は、提携病院に依頼し、カテーテル検査、カテーテル治療、外科手術に踏み切ります。
足の動脈は動脈硬化の好発部位で、糖尿病、脂質異常、高血圧、喫煙などのリスクを抱えている場合、必ずと言っていいほど厳しい動脈硬化が進んで行きます。そして、ある時から足の血流が足りなくなり歩けなくなります。以下の様な症状がある方は、早期にご受診ください。
下肢動脈の狭窄、閉塞はできるだけ早く診断し、治療法を選択する必要があります。血流を改善させるために、血管拡張薬、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)など投薬し、足の血流促進を図ります。必要な場合は、提携病院に依頼し、カテーテル治療、手術などをお勧めします。
喫煙は『千害あって一利なし』、ほとんどの循環器疾患の増悪因子となります。ではなぜ、簡単にやめられないのでしょうか? それは、ニコチンが脳にあるニコチン受容体に合体すると、ドパミンと言う快感物質が大量に血中に放出されます。しかし、しばらくニコチンが補充されないと、だんだんドパミンが薄まってしまい、イライラが募る様になり、また喫煙行動を起こして快感に浸ろうとします。これが『ニコチン依存症』です。なかなか、自分の意思だけで止めるのは困難であり、事実、自力禁煙の成功率は極めて低いのが実情です。 『禁煙外来』は『ニコチン依存症』と言う病気を、投薬と生活習慣の指導によって、無理なく円滑に進め、完全禁煙を達成する医療です。その成功率は約80%で特に自らの意思で禁煙外来を受診された患者さんは、ほぼ100%成功します。 最近は喫煙者が知らないうちに周囲の人を巻き込む『受動喫煙』が社会問題になっています。 喫煙をどうしようか迷っているあなた。無理のないプログラムで、あなたの完全禁煙を支援します。まずは当院にご相談ください。
心臓のサイズ、形態、大動脈のシルエット、肺の陰影、横隔膜のシルエット、胸壁と横隔膜の辺縁などを読影し、様々な胸部臓器の異常を読み取ります。
基本的な心臓検査で、心臓の電気活動を四肢誘導(両手、両足)及び胸部誘導(前胸部から左側胸部)から記録する。脈拍数、不整脈の有無、心肥大の有無、心筋の血流不足(虚血)、さらには徐脈を引き起こす房室ブロック、特殊な家族性心電図異常(Brugada症候群、WPW症候群)なども心電図で診断可能です。
マッチ箱程度の装置を胸に固定する事で、24時間の心電図を記録できます。特に、狭心症は大変鋭敏に心電図のST変動という形で診断する事ができます。さらに、不整脈、頻拍症、徐脈、心房細動などの有無を的確に診断できます。
狭心症においては、安静時の心電図は正常であり、正確な診断は困難です。そこで、トレッドミル(ベルトコンベアー)の上を段階的なスピードで歩いていただき、強い負荷をかけて、心電図異常(ST低下)を誘発し、狭心症を診断します。
超音波による心臓の検査です。リアルタイムに心臓の形態や動態を詳しく観察する事ができます。最近の超音波テクノロジーの発展により、心内の血流も詳しく観察でき、弁膜の逆流や、先天的な心内異常による異常血流を的確に診断できます。
頸動脈はヒトの動脈でも動脈硬化の好発部位です。特に内頸動脈と外頸動脈の分岐部(球部)は最も早期に動脈硬化が進行します。頸動脈エコーで、動脈硬化の進行程度を明確に診断する事で、高コレステロール血症に対する薬物療法の適応を検討します。また、定期的に行う事で、動脈硬化の進行状況を診断でき、治療の有効性などを判定する事ができます。
両手、両足の血圧波形を記録する事で、血管を伝わる脈のスピードからCAVI(動脈硬化指数)を、上肢と下肢の血圧の比からABIを算出します。CAVIは動脈壁の硬さの程度を、ABIは下肢血流の程度を表します。
超音波で、両側下肢の動脈内血流をドップラー波形で記録し、その波形から、下肢動脈の狭窄、閉塞程度を診断します。さらに動脈内のプラークや血流の乱れを描出する事で、治療方針を決定するために重要な情報を得る事ができます。
下肢の静脈血流は、心臓から最も低い部位から重力に逆らって心臓まで戻らなければならず、そのために、静脈には弁が存在します。下腿筋が収縮するたびに、静脈が圧迫され、弁の上に押し出されます。この現象を繰り返しながら、ようやく心臓に戻る事ができます。したがって、下肢を全く動かさずに座ってばかりいると、静脈血流は滞ることになり、血栓を形成しやすくなります。血栓が形成されると、外部から圧迫しても静脈は潰れないため、エコーで容易に静脈内血栓を診断する事ができます。
近年のCTは極めて高速、かつ精密な画像を映し出す事ができ、全身のあらゆる臓器の診断には欠かせない検査となっています。特に循環器においては、造影剤を使用して冠動脈や大動脈、下肢動脈などを3D画像で極めて精緻に描出する事ができます。その結果、的確な時期に、必要な治療の方針を立てる事ができます。
MRIは体を構成する細胞の分子レベルの磁界に対する反応の違いを利用して体の構造を映し出す検査法です。関節や骨などの軟部組織だけではなく、胸部腹部臓器の内部の構造を様々な描出法で明らかにする事ができます。さらに脳や関節、そして大血管などの診断に極めて優れています。
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